田舎暮しを考え始めたきっかけは人それぞれ異なるでしょうが、田舎暮しを夢で終わらせないためには
スタートの時期を決めて、その目標に向けて準備をすすめていくことが大切です。
一口に田舎暮しと言っても、実現までには、土地、住居探し、資金の調達など計画しなければならないことが多いので、
準備には2〜3年をみて、じっくり計画をすすめていくことをお勧めします。
海のそばに住みたい、畑を持ちたいなど、目的に応じて不動産を探す必要があるため、
じっくり時間をかけてもよいでしょう。
また、田舎暮しをはじめるタイミングとしては、定年や子供の進学時期などの節目が多いようです。
さらに自営の場合は別として、就職を希望する場合、自分の住みたい土地が決まっていれば、誘致事業を調べたり、
各市町村に相談する必要が生じてきます。農業、林業、漁業などは研修制度なども準備されているようです。
立派な田舎暮しの計画をつくっても、家族の同意が得られなければ意味がありません。
志は大きく持ったものの、家族の反対にあう人も少なくないようです。
まずは計画立案初期の頃から都度説明して、家族と意見交換していきましょう。
反対意見の代表的なものとしては、医療機関や買い物できる所が近くにない、山の中に住むのがいや、交通機関の不便、
大雪などの環境災害、収入が減る、子供の教育施設の問題などが挙げられます。
医療機関やスーパーの有無は重要なポイントですので、条件を満たす土地を探すしかありません。
収入については、仮に収入が減っても物価が安ければ同等の生活ができるなど、具体的なプランと説明を提示する必要が
あります。例えば、その地方の物価がわかる具体的な資料を集めると説明しやすくなると思います。
家族のもつ不安を根気よくひとつずつ解決していくことが大切です。
田舎暮しのための資金調達にはさまざまな方法があります。
貯蓄や退職金を充てたり、土地や建物などの不動産があれば売却して資金にしたり、可能であれば銀行からのローンを
利用することもできます。
また、忘れてはいけないのが、地方自治体からの補助金や低金利の融資です。
住宅に対しての融資や、Uターン・Iターン者への移住助成金など、いろいろな形で提供されています。
過疎化が進む地域などでは、多く取り入れられていることがあるので、自分が住みたい地域の自治体に
このような制度があるか一度確認してみましょう。
また、地域によっては造成した宅地分譲があり、これを低価格で購入できることもあるようです。
とにかく田舎暮しをはじめると予想外のことが多く起こります。
物価にしてもすべてのものが安いわけではなく、ガソリン代や店で買う野菜はかえって都会よりも高価である場合が多いです。生生活のための経費は少し多めに設定しておくことをお勧めします。
子供が学校に通っている場合は、学年が変わる進級時か、できれば小学校から中学校へ進学するときなど、
子供にとって節目となる時期にあわせて移住してあげることをお勧めします。
事前に学校の下見や医療機関の確認も行いましょう。
子供を育てるのにはお金がかかるものですが、田舎暮しによって収入が減ることも多いため、入念な計画が必要です。